【良スレ】家出したらお姉さんに拾われた

251: 名無しさんさん 2013/03/19(火) 23:53:53.94 ID:LCspJwd60
まだだ…まだ耐えるんだ…

 

254: 名無しさんさん 2013/03/19(火) 23:54:16.98 ID:lGdVKDoJ0
俺も子供の頃におねーさんにこまされたかったぜ…

 

263: 名無しさんさん 2013/03/19(火) 23:57:11.61 ID:aLY6dcSi0
おっさんと少女だとゴミクズ以下のロリコン話になるのにお姉さんと少年だとこんなに甘酸っぱくなるのか・・・

 

264: 名無しさんさん 2013/03/19(火) 23:57:42.22 ID:veZIivoe0

舌がすっと引いていって
お姉さんが視線を合わせる

「ええよ?」

小さな吐息に混ざった声で
俺の消し飛んでいたと思われる理性が外れた

柔らかな、胸

手の平いっぱいに感触を確かめるため
ゆっくりと揉んだ

手の中心部分にお姉さんの突起があって
それは揉むとかイジるとかよりも
舐めたり吸ったりしたい気分が勝る

でも、揉む

だって揉むとお姉さんが

声を殺して息を吐く

「ん」

それを俺が見つめていると
恥ずかしそうに視線を逸した

「見んといてや、年下に感じさせられるんなんて恥ずいわ」

胸の内で想いが強まる
何度も何度も
お姉さん
って呟いた

胸の内で
想いが深くなって

俺の方からお姉さんにキスをした

 

274: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:02:47.95 ID:9d7wsIdJ0
ちくしょうちくしょうちくしょう
涙と精子が止まらない

 

275: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:02:48.55 ID:x60gR+VC0

とても綺麗で
とてもかっこいいお姉さん

そのお姉さんが俺にキスをされて小さな声をあげる

とても愛らしくて
とても可愛いお姉さん

胸を弄られながらキスをされて
だんだんと体温が上がっている気がした

でも、どうしたらいいんだろう
俺はまだ経験がない

エロ本の知識しかない
それは基本的に間違っているとみんな言う
だから下手なことはできない

突然だった
突然股間に衝撃が走った

お姉さんが握ってきたのだ
生で

「年下にやられっぱなしは性に合わんわ」

俺が覆いかぶさっていた体勢をぐるりと回して
お姉さんが俺を覆う

布団はずれてはだけたお姉さんの服
綺麗な胸があらわになっていた

「なあ、気持ちいい?」

お姉さんの細長い指が俺のを握って
微かに上下へと動き始めた

 

288: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:08:52.96 ID:x60gR+VC0

気持ちいいに決まってる
けど気持ちいいなんて言えるはずがない

俺はどういう対応をしていたのだろう

気持ちいいけど恥ずかしくて
その顔を見られるのが嫌で背けてたのかもしれない

ちらりと横目でお姉さんを見ると
うっすらと笑みを浮かべて
楽しそうに俺を眺めていた

「なあ」

耳元で囁かれる声
俺はそれに弱いのか脳がくらくらと泳ぎだす

「気持ちいいやろ?」

問われて、答えられるはずがないのに
つい口を出てしまいそうになった

お姉さんは変わらず手を動かしていて
でもそこに痛みはなく
ただただ気持ちいい

「言わんとやめるで?」

その言葉を聞いて凄く胸が苦しくなった
やめないでほしい
ずっと続けてほしいくらいだ

やめないでください

息も絶え絶えに発する

「なんかいった?」

お姉さんの手が止まる

「やめないで、ください!」

ええこやな、とお姉さんはつぶやいて。

俺の首筋をすっと舐める。

その右手はまた動き始めて
上下だけではなく
先端を凝らしてみたり
付け根を押してみたり
さっと指先でなぞってみたり

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301: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:15:06.11 ID:x60gR+VC0

性的な快楽以外のものを感じていたような気がした

「ぬるぬるしたのでとんで」

お姉さんの言葉に耳が犯されることは

「かわいいなあ、君は」

本来なら性行為の補助であるはずなのに

「ここ、こんなんにして、気持ちいいんやろ?」

それが快楽の全てである気がした

「気持ちいです」

「もっとしてほしい?」

「もっとしてほしいです」

「もっと気持ちよくなりたいん?」

「なりたいです」

「お願いは?」

「お願いします」

「足らんなあ」

「お願いします!」

「どれをどないにしてほしいん?」

「僕のを、お姉さんの中に、お願いします」

「……なんかいうた?」

「僕のを! お姉さんの中に! お願いします!」

「ええこやな」

お姉さんの声が遠ざかっていく
どこに行ってしまうんだろうと不安になって目で追うと
お姉さんは

俺のそれを口の中に収める

 

313: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:18:33.70 ID:u5cl0fUlP

お願いは?

足らんなぁ

これ以上は無理(泣)

 

323: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:23:57.46 ID:x60gR+VC0

じゅるり
と奇妙な音を立てながら
ぐじゅぐじゅ
といやらしい音を立てながら

「だ、だめ」

「ん? どないしたん?」

「イキそう、です」

「ええよ」

俺が嫌だった
現時点で既に人生の幸運を全て使ってしまったような状況だけど
でも、一番の目的がまだだったから

「い、嫌だ」

「ほら、だしや」

お姉さんの涎に塗れたモノを手で上下に動かしつつ先を舌先で舐めながら
お姉さんは俺を嬉しそうに見詰めた

「嫌だ、でちゃい、ます」

言ってもお姉さんはやめてくれない。
嫌だと言いながらも俺は激しく抵抗しない、できない。

「お願い、お姉さん、やめて」

お姉さんはじいっと俺を眺める
俺をじいっと観察する

声を殺して息が漏れた
下腹部に集まった大量の性欲が
意思と無関係に発射される

体の中心が割られたような衝撃だった
一人じゃ味わえない快感だった

お姉さんは俺の液体から顔を背けずにいた
快楽の余韻に浸りながらお姉さんを見ると俺の精液でどろどろになっていた

「いっぱいでたな」

言うと、お姉さんは再び性器に口をつけ
舐め取るように、吸い上げるように綺麗にしていった

それは気持ちよさよりもくすぐったさの方が上だったけど
なによりも心が満たされていった

「ほな、お風呂はいろか」

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337: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:31:26.47 ID:u5cl0fUlP

ほら、だしや

言われてぇえええ

 

339: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:32:30.33 ID:x60gR+VC0

「先入っとって。すぐ入るから」

言われて、シャワーを浴びる。
湯船のお湯はまだ半分ぐらいしか溜まっていない。

シャンプーで頭を洗っていると電気が消える。

「入るでー」

速攻で足を閉じてちむぽを隠した。

「さっきあんなんしたんに見られるの恥ずかしいん?」

けたけたと笑うお姉さん。

「髪洗ったるよ。手どかし」

言われるがままに手をどかし
お姉さんにシャンプーをお願いした。

内心未だにどきどきしっぱなしだったけど
それ以上に俺は後悔していた

だって、もうできるチャンスはないだろうから

お姉さんとできるチャンスを俺の逃したのだ

「流すでー」

人に頭を洗ってもらうのは気持ちいい
流されて、溜まった湯船に二人して使った

「どやった?」

「なにがですか?」

「言わんでもわかるやろ」

「お姉さんってSですよね」

「君はMやろ?」

「みたいですね」

ごぼがぼごぼ
お湯に隠れたいけどそうもいかない

 

341: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:32:41.09 ID:MEjFHNdV0
良スレ

 

355: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:37:07.43 ID:x60gR+VC0

「一週間まであと四日やなあ」

「それは……」

それはお姉さんが決めたことじゃないですか、と繋げたかったけど
俺にそんなことを言う権利はなかった

なにせこのあともずっとここにいたら
それはとても嬉しいことだけど

俺は沢山のことでお姉さんに迷惑をかけるだろうから

「ま、また次があるやろ」

なんのことだろうと首を傾げる

「ん? いや、したくないならええねんけど」

「え」

「うちは君みたいな可愛い子好きやからな、別にええよ、うん」

「は、はい」

男ってのは現金な奴だ
男、ってか
息子、ってか

次があると教えてもらってすぐにおっきくなりやがる

「ほんま、若いなあ」

にやにやとお姉さんが笑っている
恥ずかしくなって俯くけれど
それは同時に
嬉しくなって微笑んでしまったことを悟られたくなかったから

でも、お姉さんには好きな人がいる

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357: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:38:04.23 ID:b9nBtt+/0
このエロゲあったら買うわ

 

362: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:40:51.76 ID:b9nBtt+/0
これ最高の一週間だろうけどこの後地獄だな、、15歳にはキツすぎる

 

369: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:44:08.46 ID:x60gR+VC0

風呂から出て、お姉さんの部屋へ
俺は家にパソコンがなかったからお姉さんがパソコンで遊んでいるのに興味深々だった

「なに見てるんですか?」

「これ? 2ch言うてな」

因みに2chもお姉さんから知った

お姉さんと馬鹿なスレを覗いて笑っていた
お姉さんは話始めると話上手で
スレのネタに関連した話題をこっちに振ってくる

それに返すだけで話のやり取りが進む

そういうのはBARの店長だけあって上手だった

暫くして眠ることに
流石に翌日は仕事に行かなければならない

「僕も行きますよ」

「気持ちだけでええよ。辛いやろ?」

辛いとかそんなんじゃなくてお姉さんと一緒にいたいだけなのに

と思った

「君はほんま可愛いなあ」

と思ったら口に出てた

「ええよ、やけど仕事はさせんで。それやと化粧できんし、まだ腫れとるからな」

二人で一つのベッドに寝転がる
このまま時が止まればいいのに

 

378: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:48:34.77 ID:x60gR+VC0

このまま日課にしてしまいたい行事
お姉さんの頭を優しく撫でて
お姉さんが眠るまで隣にいること

うとうとするお姉さんの横で
お姉さんが心地よさそうに震えるのを見てられること

「気持ちいいですか?」

「それさっきのお返し? 気持ちいいよ、もっとして」

撫でていると心が安らかになる
なんでか、お姉さんよりも優位に立った気がする

「お姉さんも可愛いですよ」

「君に言われたないわ」

「ほんとに」

「はいはい……ありがと」

本当にたまらなく可愛いからいっそのこと撫で回して抱きしめ尽くしてむちゃくちゃにしたくなるけど
お姉さんはそのまま寝入っていくから

俺も暫くして眠った

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393: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 00:55:35.41 ID:x60gR+VC0

店はその日繁盛していた
それもどうやら俺が原因らしい

「大丈夫やったん? なんか大変やったんやろ?」

そんな調子のお客様がたくさん来た
聞いてる限りだと
その時そこにいたお客様がmixiかなんかで呟いて
そっから馴染みの客が全員来たらしい

だから満員で

「ほんまごめん、あとでお礼するから」

「いりませんよ、そんなの」

お姉さんは罰が悪そうにしてたけど
手が足りないっていうんで俺も手伝うことになった

俺の顔はまだ腫れてて
それを見ると女性客は慰めてくれて
男性客は褒めてくれた

「あいつも吹っ切れたみたいでよかったなあ」

気になる会話をしていたのはテーブル席の三人客だった

「吹っ切れた、ですか?」

お姉さんに渡されたカクテルを置く

「だって君を選んだんだろ? あいつ」

選んだ?

「ん? 付き合っとんちゃん?」

お姉さんが俺と?

……男として見てくれてるかも怪しい。

「吹っ切れた、が気になるんですけど」

「ああ、それは……なんでもない」

お客様が視線を落としてはぐらかす。
肩を落として戻ろうとしたら、お姉さんが仁王立ちだった。

「余計なこといいなや」

とても怒っているようだった。
お姉さんは俺の頭にぽんと手を乗せて

「帰ったら話すわ」

と言ってくれた

 

401: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:02:21.77 ID:x60gR+VC0

そのあとも仕事は続いて
でもどことなく仕事に身が入らない
といっても、ミスをするような仕事内容でもないからいいけど

お客さんが話しかけてきてもぼうっと返事を忘れてしまうくらい

家に帰るまで気が気じゃなかった
お姉さんの話っていうのは十中八九俺が知りたいことだろう

お姉さんが好きな人のことだろうから

家に帰って
お風呂にも入らずお姉さんは飲み物を用意する

もちろん俺はコーヒーを頼んだ

「飲めんくせに」

「飲めるようになります」

「ええやん、飲めんでも」

「嫌です」

「子供やなあ」

子供扱いされてついむくれてしまう

「はい、どうぞ」

差し出されたコーヒー

うげえ

「それで、話してくれるって言ってたことなんですけど」

「話逸したな」

ははっ、とお姉さんはいつものように快活に笑って
口を開く

 

407: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:08:42.05 ID:x60gR+VC0

「好きな人おるって言うたやん? その人のことやねんけどな」

「手っ取り早く言うけど、もう死んどんねん、そいつ」

「なんつーか病んどったからなあ。死んでもた」

「ここで一緒に暮らしとった。BARはそいつと一緒に初めてんよ」

「親友やったし、同時に恋人やった」

「たったそんだけのありきたりな話や」

「なんで死んじゃったんですか?」

「さあな。遺言はあったけど、ほんまかどうかわからんし」

「まあ、そいつが言うには、恐かったんやて」

「うちを幸せにできる気がせんって」

「想像つくんかどうか知らんけど、うちもそいつもろくな家庭で育ってないねんよ」

「うちは親から虐待受け取ったし、そいつは親に捨てられてたし」

「十六ん時に会って、似たもの同士やからか気が合って」

「二人で金貯めて家借りて、店も出した」

「けっこう上手く行っとってん」

「あいつはなにが恐かったんやろなあ……幸せにしてくれんでも、一緒におってくれるだけでよかったんに」

「あいつの保険金でこの家は買い取った。なんか、あいつが帰ってきたらって考えるとな」

「ありえへんのやけど」

「……まだ好きなんですか?」

「どやろな。うち残して勝手に死んだアホやから、まだ好きか言われたらそうでもないかもしれん」

「やけど忘れられへんねん。あいつのこと」

それは十五歳の俺には身に余る
とても重たい過去だった

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413: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:15:55.54 ID:x60gR+VC0

「まあ、そういう話。たいしておもろないから話すのは好きちゃうんやけど」

「……君、うちのこと好いとるやろ?」

「あ……はい」

「やから、君には話とかななって」

「うちを狙ってもいいことないで、ってな」

「……関係ないですよ、そんなこと」

「俺はお姉さんのこと、好きですし」

「お姉さんがこうしていてくれるなら、俺はそれだけで充分です」

「無理やん、それも」

「こうして大人になるとな、子供をそんな道に引っ張るんがアカン、ってことぐらい思うんよ」

「君にはどんなんか知らんけど家族がいるし、なにより未来があるからなあ」

「うちみたいな女にひっかかっとったらあかんねんって」

「引っ掛けたんうちやけどさ」

「お姉さんは俺のこと嫌いですか?」

「嫌いなわけないやん」

「じゃあ、いいじゃないですか」

「来年、というか暫くしたら高校生です。高校卒業したらこっちに来ます。それからじゃダメですか?」

「……」

お姉さんが口ごもる
なにを考えているんだろう
お姉さんが考えていることなんて一つもわからない

俺が子供だったからなのか
お姉さんが特殊だったからなのか

お姉さんはたっぷりの間を置いて

ええよ、と答えた

けれどどうしてだろう、不安が拭えない
ええよ、と言ってくれるならどうしてお姉さんはそんなに

寂しそうだったんですか?

 

418: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:18:04.39 ID:gRtil5uS0
少女マンガ的ならこのあと>>1を好きだという女が現れる

 

422: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:21:07.73 ID:DG3GhvA30
思ったんだが、3年後ってことは今高校卒業したってことか?ってことは、、、

 

424: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:21:42.75 ID:x60gR+VC0

「今日が最期やな」

「最期じゃありません。暫くしたら会いに来ます」

「そやったな。ま、とにかく」

「今日は遊ぼか!」

「でもお店は?」

「自営業はな、融通聞くねん」

「どこに行きましょうね」

「映画なんてどない?」

「いいですね」

「よし、じゃあ早速!」

「化粧はしませんよ」

「ええやん、あれ可愛いやん」

「俺は男ですから」

「今だけやで? 三年後はできんぐらい男らしゅーなっとるかもしれんで?」

「それでいいです」

「ったく、ケチやなあ」

なんとか化粧をされずに出かけることとなる
初めてのお姉さんとデート

映画を見て、ご飯を食べて、ゲームセンター行って
楽しくないわけがなかった

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429: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:24:32.34 ID:Y1v1eIOF0
三年前の話なら1はいま高校3年ぐらいなのか?

 

432: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:26:23.76 ID:x60gR+VC0

夜はお姉さんが料理を作ってくれることになり
帰りがけにスーパーで食材を買い込んだ

「こう見えて料理には自信あんねん」

「楽しみにしてます」

「ほんまかいや。君どうも感情薄いからなあ。だいたい、いつまで敬語なん?」

「癖なんで」

「律儀な子がいたもんやわ」

慣れた手つきで食材を調理していく
野菜を切って、肉を切って
したごしらえして、炒めて

一時間ぐらいで料理が出された

「どないよ」

「おお……予想外」

「は? なんやて?」

「予想通りな出来栄え」

「それはそれでええ気分せんわー」

実際、料理は美味しかった
というか料理の美味さよりなによりも

お姉さんのエプロン姿が一番刺激的でご飯どころじゃなかった

なんというか、お姉さんってほんと綺麗だなあ、と

 

438: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:32:23.85 ID:x60gR+VC0

「ごちそうさまでした」

「お粗末でしたー」

洗い物を手伝いながらふと思う
こんな風に生活できるのも、もう暫くはないんだと

三年
少なくとも三年は遠いところに居続けることになる

たまに会えてもそれだけだろう
なによりお姉さんは本当に俺を待っていてくれるんだろうか?

不安が顔に出ていたのか、お姉さんが後ろから乗っかかってきた

「な」

「はい」

「うち、好きな人できてん」

「はあ」

「気のない返事やな。告白されとんねんで?」

「……嬉しいですよ」

「こっち向きや」

「はい」

触れるかどうかの小さなキス

「ほんまに、好きやで」

お姉さんと初めて会った頃のように
俺はまた動けなくなった

この人はどれだけ俺の知らないことを知っているんだろう

 

446: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:37:56.68 ID:x60gR+VC0

別々にお風呂に入ってゆったりとした時間を過ごす
何度でも挑戦するがやっぱりコーヒー

「さああ飲めるでしょうか!」

お姉さんはノリノリだ
因みにまだ飲めたことはない

ごくり、と喉を通す

あれ?

「これ、飲めます」

「やったやん!」

「というかこれ、いつもと苦味が違います」

「うん、それについては謝らなかん」

「?」

「うちよう考えたら濃い目が好きでな。君が飲んどったんめっちゃ濃かってん。やから普通のお店レベルに薄めてみた」

「……はあ」

「ま、まあええやん、飲めたんやし。ほら、最初にきっついのん経験しとくとあとが楽やん? な? はは……怒った?」

「別に怒りませんよ。ちょっと、肩透かしな気分です」

「よかった」

時間は過ぎる
お姉さんといられる、短い夜

「ほな」

寝よか

聞きたくない言葉は当たり前にやってきた

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450: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:42:00.80 ID:x60gR+VC0

お姉さんは奥
俺は手前

七日間続いたお伽話も今日で終わる

明日、目が覚めたら
お姉さんが仕事に行くついでに俺は帰る

嫌だ
帰りたくない
ずっとここにいたい

そう考えても意味がない
言えない気持ち

言ってもお姉さんが困るだけだ

撫でる髪は今日も柔らかい
お姉さんの綺麗な髪は今日もいい匂いがする

ずっと撫でていたい

ずっと傍にいたい

どうして俺は十五歳なんだろうなんて
どうしようもないことに苛立った

お姉さん、お姉さん

「なあ」

答えられなかった

今口にしたら、なにかを言葉にしたら

一緒に涙まで出てしまう

「この前の続き、しよか」

 

451: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:42:55.79 ID:UQjJ1AMm0
うぉおおおおおーーー

 

452: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:43:48.24 ID:/P+EFkjn0
待っとったで

 

454: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:46:10.07 ID:T104CexX0
待ってた甲斐があった

 

455: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:47:09.00 ID:x60gR+VC0

「目、つぶってや」

言われたままに目をつぶる

布団が浮いて、冷たい空気が入り込んできた

ぱさり、と

絹擦れの音が聞こえた

「ええよ、開けて」

カーテンの隙間から通る傾いた月の光がお姉さんを照らしていた

それはとても幻想的で
物語の中だけでしか見られない存在に思えた

肌が白く輝いて
髪が淡く煌めいて

「綺麗です」

「ありがと」

「うちな、この前みたいなんも好きやけど、今日は普通にしたいかな」

「はい」

「やから、今日は君が頑張ってな」

「はい」

「ははっ」

「ええこやな」

キス

 

462: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:50:52.65 ID:4twEw24b0
情景の描写に使ってる言葉が綺麗だな・・・、
オリジナルでこんなの書けるんだったら凄いと思うよ。

 

465: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:52:13.83 ID:EOdtlqcO0
>>462
それほど思い出に残ってるんだろ
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466: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:52:26.55 ID:x60gR+VC0

お姉さんが上でこそあれ
重ねるだけの普通のキスをして

お姉さんは横になった

俺は興奮の中で混乱することなく
きっとそれはお姉さんのお陰なんだけど

自分からお姉さんにキスをする

感情をいっぱい込めてキスをする

好きという気持ちが伝わるように
伝えるようにキスをする

舌を入れて
お姉さんがしてくれたみたいに舐めあげていく

乱雑にすることなく
ゆっくりと
愛でるように

全ては愛でるために

たまに、お姉さんが息を漏らす
たまに、お姉さんが体を震わす

舌と舌がもつれあい
唾液がお姉さんと行き交って
一つに溶けていく

「好きです」

離れて囁くと

意外にもお姉さんは呆気にとられて
恥ずかしそうに顔を背けた

「知っとるわ、アホ」

本当に、俺は心からお姉さんが好きだ

 

468: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:53:47.46 ID:b8BatodPi
めっちゃ切ないやんか

 

473: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 01:58:05.12 ID:x60gR+VC0

お姉さんの胸に手を伸ばす
触れるのは二度目
それでも喜びは尽きない

男の喜びが詰まっているようだった
でもなによりも
お姉さんの胸だからこんなにも嬉しいんだろうと思った

触れると、それが丁度性感帯に当たったのか

「んっ」

お姉さんが喘ぐ

既に乳首は固くなっているように思えた
その判断がつかない辺り童貞だけど
そんな気のする固さだった

口を近づけていって、舌先で舐める

お姉さんがぴくりと跳ねた

嫌がられることがないと知って、気が軽くなる

突起を口に含んで小さく吸う

お姉さんの体が小さく喜ぶ

口の中で転がすように遊んだ
どうしてそうしたくなるのかわからなかったけど、すぐにわかった

「んぅ」

お姉さんが喘ぐ
それはきっと感じてくれているからだ

俺はお姉さんが喜ぶことをしたい
もっと、お姉さんを感じさせたい

 

481: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:04:06.79 ID:x60gR+VC0

胸を触りながら、そこに意識する
全く未経験の、そこ

もっと下にある未知の領域

触っていいのだろうかと考えて、振り払う
ここまでしてくれていて、いけないはずがない

それをお姉さんに聞くのはきっといいことじゃない

右手をお姉さんの太ももにあてた
それだけで感じ取ってくれたのか、少しだけ

本当に少しだけど、お姉さんは足を開く

緊張する
この上なく緊張する
色んな意味で爆発しそうだ

けれど理性で必死に抑えつけた
欲望のままに暴走したら、お姉さんを喜ばせられない気がした

けど、お姉さんはそんな俺はお見通しだと言うように

両手で俺の顔を引き寄せて、耳にキスをした後

「さわってええよ」

細く囁いた

いっそのこと一気に結合してしまいたくなったが
それを止めたのは理性というよりも

多分、愛情だった

太ももからなぞるように手を持っていき
そこに触れる

それだけでお姉さんが震えて

既に溢れた液に導かれるまま
俺はゆっくりと指を入れていく

お姉さんの声が次第に膨らんでいく
声を殺すのも、億劫なほどに

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494: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:09:35.41 ID:x60gR+VC0

指を埋めた肉厚のはずなのに
指に埋もれた肉厚と考えてしまうのは
それだけ女性器の中が神秘だからなのか

どこをどうすればお姉さんが感じてくれるのかわからず
ひとしきり指を動かしてみる

たまに、だけど

ちょうどいいところなのか
一際お姉さんが喜び震える場所があった

それを幾度も試して
どこなのか突き止めて
ようやく場所がわかって

押し上げる

お姉さんの腰が浮く
明らかに違った声色が響く
気持ちよさのあまり綺麗から遠ざかった声を漏らす

だけど、俺にはやっぱり綺麗だった

とてもとても綺麗だった

綺麗という言葉しか思いつかないことが申し訳なるくらい

もう一本指を入れて
お姉さんが一番悦ぶところを押し上げる
救い上げるように
引っ張り出すように

「だ、めっ」

お姉さんが発した言葉は
あの日俺が発した意味と同じなのだと知って

ああ、そうだね、お姉さんと俺は納得した

これはやめられない

 

501: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:15:33.51 ID:8qC2Sngz0
切ない、、、

 

504: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:16:52.66 ID:x60gR+VC0

あの時のお姉さんの気持ちがわかる
遅れて共感できたことが嬉しかった

お姉さんはこんな気持ちで俺を攻めていたのだろう
どこか嗜虐的な、歪んだ気持ちで

だけど
だけどきっと

今の俺と同じような気持ちだったと信じたい

もっと、もっと、喜んでほしいと願う心があったのだろうと

掻き回す指に連鎖してお姉さんが声を出す
偽りのない性的な声に興奮も高まっていく
気づけば汗でぐっしょりと湿っていた
指を動かす度に淫らな音が響き渡る

自分の行いで快楽に身悶えるお姉さんが愛らしい
もっと、もっと愛でていたい
好きという気持ちに際限がないように
ずっとこのままでいたいと思う

強く、抱きしめて

「もうっ」

荒く、かき乱して

優しく、囁いて

「好きです」

「んんっ――」

糸切れた人形のようにお姉さんが固まる
腰を中に浮かせたまま、電気信号のように身体が跳ねた

くて、と横たわったお姉さんは顔を腕で隠して息を荒くしていた

「ははっ」

荒げた息の間でお姉さんは

「イカされてもたわ」

少女のように、照れていた

 

507: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:23:08.33 ID:x60gR+VC0

「お姉さん」

「ん?」

「入れていいですか?」

「え、う、今? 今なあ……」

当時の俺にはお姉さんがなんで躊躇うのかわからなかった
それも、今、という限定で
今ならわかるけど

「よし、ええよ、入れて」

なにかしらの覚悟を決めたお姉さんに了承を得て
俺はパンツを下ろしてそれを出す

「ゴムだけはちゃんとしよな」

「もちろんです」

「つけれる?」

「授業で習いました」

冷静に答えてみるものの
渡されたゴムを上手くつけられない

「ははっ、こういうとこはやっぱ初物やな」

「初物って」

「ええよ、つけたる」

「すみません」

膝立てをして性器を晒す
恥ずかしさが二乗して襲ってきた

お姉さんは俺からゴムを取ると

「これも男のこの夢やったっけ?」

と聞いてきた

なんのことだろうと思っていたら

お姉さんはゴムをはめるより前に俺の興奮したそれを口に含んだ

 

509: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:25:17.74 ID:3JppHkkR0
すごいね
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511: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:26:24.69 ID:CFSc5Sw50
お初でこんな冷静でいられる15歳って
すごいわ。

 

515: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:29:22.60 ID:x60gR+VC0

わざとだろうか
激しく音を立てて、寧ろそれが目的のように吸い尽くす
このまま続けられたまたイってしまう

「お姉さん、やめ、て」

「わかっとるよ」

今回は素直に引いてくれたので安心する
お姉さんはゴムを取り出してなにかをしている

するとまた俺のを口に含んだ

気持ちよさに震えるがそれ以上に違和感があった

どうやっているのは不思議だけどお姉さんは器用に口でゴムをつけた

「ふう、上手くいった」

「どうやるんですか、それ」

「君は知る必要ないやろ、男やねんから」

「そりゃそうなんですが」

「まああれやな。男もアホなこと覚えとるように、女もアホなこと覚えんねん」

「そういうもんですか」

ちょっと雰囲気が外れてしまったかに思えるが
俺は童貞で、なんだかんだでしたくてたまらない猿だ

お姉さんを押し倒す

「もう我慢できないです」

「そやな、ええよ」

自分のを持ってお姉さんの穴にあてがった
ここか?

「もうちょい下やな」

ずらすと確かにそれらしき窪みがある

「うん、そこ」

色んな感情が渦巻く中
俺はゆっくりと腰を落としていった

 

519: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:34:02.65 ID:3JppHkkR0

あー眠たい!

けど見たい

 

522: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:35:48.12 ID:x60gR+VC0

どんどんと沈み込んでいく中
入れる具合に反応してお姉さんの息が吐き出される

ゆっくり、ゆっくり
中はうねっていて奇妙だった
こんな快楽がこの世にあったんだと素直に感動した

暖かくて心地よい神秘の世界
お姉さんの全てが詰まった、一つの秘境

さっと血の気が引いた
やばい

やばい

やばい

「うあっ」

冗談だったらやめてほしいけど
なによりも俺が一番冗談じゃないと知っている

きょとんとしたお姉さん
恥ずかしくて速攻目を逸した

お姉さんはそんな俺を見て笑うでもなく

「しゃーないしゃーない、初めてやねんから」

と言ってくれた

「したりんやろ? もっかいしよか」

その言葉だけで再び性欲の熱が沸点を目指す

「あ……そのゴムラストや」

地獄に突き落とされる言葉ってこういう言葉かもしれない。

「ま、えっか。安全日やし。中に出したらあかんけど」

思考が固まった

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523: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:37:01.66 ID:/P+EFkjn0
生はいりました~

 

528: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:42:47.43 ID:x60gR+VC0

「はい、抜いて」

言われるがままに抜くと、お姉さんが体を起こしてゴムを外す

「……生は恐い?」

「いや、あの、子供……」

「まあできんやろうけど、そやなあ。君って今なんのためにエッチしとるん?」

「それは」

単純に気持ちいいから
だけど多分、それ以上に
お姉さんとなにかを残したいから

「子作りのためちゃうやろ? やから、子供は気にせんでええよ」

「それに、まあ、できんやろうし」

お姉さんはそれをとても悲しそうに呟いた
ガキとはいえ、なぜそんなに悲しそうなのかと聞く気にはなれなかった

嫌な想像しか浮かばないけど

「うちは君と、ちゃんと繋がりたい。やから、しよ?」

「はい」

お姉さんは再び横になって

二度目ということもあり、スムーズにその場所へと持っていき

先ほどとは打って変わって

一気に突いた

根元まで挿入されると様々な感情が浮かび上がる
喜び、悦び、期待

そして、不安

最期の感情を振り払うように
一心不乱で腰を動かした

 

531: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:45:58.54 ID:KJneWiUZ0
このスレ開いたせいで寝れない

 

532: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:47:27.87 ID:T104CexX0
このスレ開いたせいで仕事に集中できない

 

536: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:51:18.45 ID:x60gR+VC0

突くたびにお姉さんは喘ぐ
見られまいと顔を背けて

かなぐり捨てて動き続ける
お姉さんに全てを受け取って欲しくて

好きだから、ずっと一緒にいたい
けれど、お姉さんとずっと一緒にいられない

お姉さんはいつかまたと言ってくれたけど
お姉さんは本当にそう思ってくれたのだろうか

だとしても、お姉さんは綺麗だから
かっこいい男が現れたりするだろう

そんなの嫌だ
俺はお姉さんとこうしていたい

仕事して、遊んで、髪を撫でて

突く力が強まるのは、不安を吹き飛ばそうとする度合いだ
突くだけでなく、沢山キスをした

これが夢じゃないかと疑いたくない
これは本当のことだったと、なによりも自分に覚えててほしい

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537: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:54:44.04 ID:x60gR+VC0

なんの壁もなく一つになっている

お姉さんと一つになっている

なっていたい

お姉さん

性器に溜まる欲望が急速に炙る
限界が近い

「イキ、そうです」

「うん、イキな」

「お姉さん」

「ん?」

「好きです」

お姉さんは突かれながらも

「うちもやで」

と微笑んだ

どくどくと溢れる熱量が
お姉さんのお腹にぶちまけられて冷えていく

疲れ果てた俺は倒れこむように横になった

「気持ちよかった?」

「はい……お姉さんは?」

「気持ちよかったにきまっとるやんか」

「よかった」

安心する
俺のしたことは喜んでもらえた

 

539: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:57:32.13 ID:x60gR+VC0

お姉さんに頼まれたのでティッシュを取る
ああ、そうか、こういうとこにも気を付けないと

お姉さんがティッシュで俺の精液を拭き取った

「こうせんと布団が汚れてまうからな」

「もう今日はこのまんま寝よ」

お姉さんが裸のまま抱きしめてきて
足も絡めてくる

それはつまりお姉さんの胸があたり
太ももにお姉さんの性器があたり
俺の性器も擦れるということで

「おお、もう復活したん」

「いえ、大丈夫です」

「……ええよ、いっぱいしよか」

結局、寝るまでに後三回した

合計すると五回も数時間で出したってことになるわけだから
若いって凄いな、と思う

 

541: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 02:59:11.06 ID:CFSc5Sw50
>>539
若いってすごいと思えるのは
30代になってからw
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545: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:04:06.55 ID:x60gR+VC0

翌日

昼過ぎに起きた俺はお姉さんに黙って部屋の掃除を始めた
トイレ、お風呂、玄関、物置、キッチン、リビング

最期にお姉さんの部屋

「……なにしとん?」

「掃除。お世話になったので」

「生真面目やな、ほんま。こっちおいで」

「はい」

寝転がっているお姉さんの横に行くと、頭を撫でられた

ええこやな、といつも口調で

嬉しかったからお姉さんの頭を撫で返す

ええこやな、とお姉さんを真似て

「……関西弁へったくそやな」

「そうですか?」

「なんかイントネーションがちゃうわ」

「難しいですね」

「今のまんまでええよ」

「君は君のまんまでええよ」

「はい」

お姉さんが仕事の支度を始めたら帰るのはもうすぐだ

家に帰ったら両親は怒るのだろうけど、どうでもいい

それだけ価値のある人に出会えた

「行こか」

それには答えられずただ
引かれた手に連れられて外に出る

 

549: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:10:57.84 ID:x60gR+VC0

家を出て近くの駅へ
そこから都会の駅まで僅か十分

お姉さんはずっと手を繋いでてくれた
お姉さんの手はとても暖かった

白状するけど俺は既に泣いていた

声を殺して
俯いて
泣いていることを悟られずに泣いていた

きっとお姉さんはお見通しだったろうけど

都会の駅に着く

俺の家はここから本当に遠い

「暫くのお別れやな」

「ありがとうございました」

「今度はいつ来る?」

「夏にでも来ます。速攻バイトして、お金貯めて」

「そっか。ほんじゃ、待っとくわ」

「あの、これ」

「ん?」

「携帯番号です。電話、くださいね」

「うん、電話するわ」

嫌な予感しかしなかった
今ここでお姉さんの手を離したら
二度と会えなくなるような気がした

「お姉さん」

「ん?」

「ごめんなさい」

「なに謝っと……」

俺よりも身長の高いお姉さんの
肩を掴んで引き下げて
無理矢理キスをした

そこはまだ駅のホームで人目がつく

長い時間のように思えて
それは一瞬のことだった

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550: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:15:03.18 ID:x60gR+VC0

「強引やな」

「ごめんなさい」

「嫌いちゃうけど」

「すみません」

「お返しっ」

今度はお姉さんの方からキスをしてきた
その時間は本当に長かった

二分、三分?

お姉さんは白昼堂々と舌を入れてきて
人目も気にせずに没頭した

俺もなんだかだんだんどうでもよくなってきて
人目よりもなによりも
お姉さんの気持ちに応えたくて

だってお姉さんは俺よりもずっと大人で
お姉さんはとても綺麗な人で
BARの店長とか格好良い職業で

モテないわけがない

こんな一瞬、奇跡に違いない
夢でないことがいい証拠だ

だからきっとお姉さんは俺を忘れる

俺はいつまでもお姉さんを忘れられないだろうけど

「大好きです」

「うちもやで」

「また来ますから」

「うん」

「絶対に来ますから」

涙が止まらない

この約束が嘘になると思ってしまって
ずっと涙が止まらない

 

552: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:16:44.85 ID:KJneWiUZ0
切ないわ

 

553: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:19:28.65 ID:x60gR+VC0

電車が来る

お姉さんが微笑む
俺の頭を撫でる

俺は泣きじゃくったただのガキで
駄々をこねるただのガキだ

電車が扉を開ける

中に入る

泣くなや、男の子やろ?

扉を締める合図が響く

お姉さんが僕を抱きしめる

ほんまに

ぎゅうっと強く、抱きしめる

ほんまに

車掌の警告が響く

大好きやで

けたたましいサイレンが鳴る

ありがとう

お姉さんが離れる

ドアが締まりかけた頃合で

お姉さんは快活に微笑んだ

目尻に込めた涙を無視して

「バイバイ」

別れの言葉を口にした

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556: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:22:16.12 ID:x60gR+VC0

家に帰ると鬼の形相をした両親に迎えられた
がーがー怒っていたけど、なぜだろう
俺はそれがとても嫌だったのに、ふと思った

二人も子供なんだろうな、って

お姉さんがお姉さんだったように
お姉さんだけどお姉さんじゃなかったように

大人だって子供なんだな、って

「俺さ、二人が喧嘩するのが嫌で家出したんだよ」

そういうと二人は黙ってしまった

喧嘩の原因ってなんだろう
考えてみれもどうでもいい

頭の中でお姉さんが離れない
お姉さんがいつまでもそこにいる

お姉さんは、そこにいるけど

俺の携帯はいつまでも鳴らなかった

 

557: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:25:22.77 ID:b8BatodPi
悲しいね、いろいろと悲しいね

 

558: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:25:32.17 ID:x60gR+VC0

高校に無事入学して、夏

バイトをしてお金を貯めて、お姉さんに会いに行く夏

だけど、相変わらずお姉さんから着信は来なかった

学校の友達もできた
好きな人はできなかったけど

というか
お姉さんを知って他に好きになれるとか、無理だろう

結局、俺はお姉さんに会いに行かなかった

臆病だったから?
不安だったから?

答えはまあ、三年後

 

559: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:26:40.60 ID:x60gR+VC0

ってなわけで書き終えたぞ

釣りかどうかとかよく話題に上がってたけど
それってそんなに大事なのかな

釣り成分は30%だ

で、続きあるけど知りたい?

 

560: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:22.52 ID:azj5PAlM0
知りたい

 

561: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:38.84 ID:fbKMRe4L0
いい話だ、マジで感動する。
続きも聞かせてくれ

 

562: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:43.16 ID:aqUOsiXv0
焦らさないで早くぅ!

 

563: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:43.37 ID:qrUqD4Em0
知りたい

 

564: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:44.27 ID:ICB0Bs8A0
文章うめぇ

 

565: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:27:47.81 ID:jvFNd5Vn0
三年後気になる!

 

566: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:28:11.00 ID:EOdtlqcO0
その為に起きてるんやぞ!

 

568: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:28:49.53 ID:b8BatodPi
はよ三年後教えてくれよ
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569: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:28:50.69 ID:jj29KRDR0
もち!!!

 

571: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:28:57.69 ID:x60gR+VC0

こっからはあんまり長くならないように書きたいが
難しいな

今までの見てわかるとおり無駄に長くなるから

まあ、じゃあ、書いてく

因みに30%の成分は主に会話な

出来事は事実なんだが、そこまで会話を詳細に覚えてたら俺は化け物だろう

 

573: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:29:08.86 ID:w5ywYP/I0
気になる。
聞かせてくれ。

 

574: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:29:20.75 ID:x60gR+VC0

ってかこんなにいたのかよ、びびった

ちょっとコーヒー入れてくるから待っててな

 

575: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:29:42.79 ID:azj5PAlM0
長くなってもいいよ

 

576: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:29:52.18 ID:jj29KRDR0
うぉぉぉぉ
コーヒー飲めるのかよ!!!!

 

578: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:30:18.08 ID:O3hTjpke0
このコーヒーいれてくるからがなんともいえんくらいにいいなw

 

579: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:30:26.58 ID:F6/ORiHhO
コーヒー飲めるようになったのか坊主w

 

580: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:30:31.29 ID:ZSa0/tf80
気になって寝れない
待ってる

 

581: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:30:30.55 ID:fbKMRe4L0
コーヒー有りがてええ

 

583: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:30:57.03 ID:QZJewkZw0

今日の神スレはここですか?

>>1がコーヒー好きになったようで濡れた

 

586: 名無しさんさん 2013/03/20(水) 03:32:00.51 ID:MiLvX8ZD0
俺もコーヒー、もちろんブラックで。
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18 COMMENTS

平凡でなんも出会いがない日常送ってるやつ

何て夢みたいな話なんだよ…。

マジでご縁無いから大学とかでは絶対に…。

本当にスレ主が羨ま死

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Pcci名無しさん

小説にして欲しい(`✧∀✧´)キラーン! すごい泣ける話だった(。•́ωก̀。)…グス

返信する
カビゴンずし

これが七年も前なのか、、、
お兄さん、伝わらないかもしれないけどお姉さんのこと大事にして幸せにしてあげてくださいって、もうお姉さん幸せか笑

返信する
ダリダリアン

これが7年前の話なのか、、、今でも幸せならいいけどなぁー。俺も今年で二十歳出し、お店に行きたいなぁ‪w

レス主にまじ感謝。神レスをありがとう

返信する
Pcci名無しさん

久しぶりに良いスレに会えた…何年も前だけど!
凄い良かったぁ…

返信する

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