女上司「君がミスするたびにキス一回しちゃおっかな」

1: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:50:07.032 ID:f8vkI02u0
女上司「ちょっと来なさい!」

男「は、はい……」

女上司「またこんなミスして! 最近ミスが多いよ!」

男「す、すみませぇん!」

女上司「……あ、そうだ」

女上司「今度から、君がミスするたびにキス一回しちゃおっかな」

男「え……」

引用元:https://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1616237407/

2: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:50:35.230 ID:5GlxuiAar
その後ミスは一度も無くなったという。
3: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:50:46.425 ID:3uLCxa6LM
ミスばっかりになるだろ
4: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:51:07.611 ID:jM7iyDDd0
ちなみに50歳
6: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:51:17.776 ID:Kpq2n4T4r
期待
7: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:51:26.205 ID:UKRiuG7Dd
ファーストミスはレモン味
23: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:05:23.882 ID:OCHMPbRed
>>7
これはなかなか
11: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:55:31.690 ID:f8vkI02u0
女上司「さっそくだけど、この見積もり頼むわ」

男「はい」

女上司「ちょっと量が多いけど、くれぐれもミスがないようにね」

男「分かりました」

女上司「それとさっきいったこと、私は本気のつもりだから」

男「……」スタスタ

女上司(ふふっ、ちょっと脅かしすぎたかな)

17: 名無しさん。 2021/03/20(土) 19:58:04.449 ID:f8vkI02u0
男「できました」

女上司「ご苦労様」

女上司「だけどミスがあったら、なんの意味もないからね」

男「分かってます」

女上司「どれどれ……」

女上司(え、ウソ……!)

女上司「完璧だわ……!」

男「ありがとうございます」

19: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:01:47.282 ID:f8vkI02u0
女上司「男君、頼みがあるんだけど」

男「なんでしょう」

女上司「今度の会議で使う資料を作って欲しいの」

男「分かりました」

女上司「乱雑な資料だったら、ミス扱いにするからね」

男「最善を尽くします」

21: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:04:38.714 ID:f8vkI02u0
男「資料、完成しました」

女上司「ずいぶん早いじゃない。えーと……」

女上司「!」

女上司「なんて分かりやすい資料なの……。文章、レイアウト、グラフ、なにもかも素晴らしい!」

男「ありがとうございます」

女上司「……」

[quads id=1]
26: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:07:21.149 ID:f8vkI02u0
女上司「ちょっと待って」

男「はい?」

女上司「せっかくだから、会議の進行役も任せちゃおうかな」

男「俺でいいんですか?」

女上司「ええ、しっかり進行しないともちろんミスと見なすからね」

男「気をつけます」

女上司(これは無理でしょ。会議の進行って慣れてないと難しいんだから)

29: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:10:11.826 ID:f8vkI02u0
男「では会議を始めます」

男「本日は私が進行させて頂きます。よろしくお願いします」

男「まず、最初の議題ですが……」

女上司(うむむ……重要な会議なのに堂々としていてなかなかやるじゃない)

男「ここまでの意見をまとめると、こうなります」

男「他になにか意見のある方は?」

女上司(うぐぐ……ミスらしいミスは一切ない……!)

30: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:13:16.820 ID:f8vkI02u0
ワイワイ…

同僚「お前、このところすげーな!」

男「なにが?」

同僚「前までミスの総合商社だったのに、このところ全然ミスがないじゃん!」

男「たまたまだよ、たまたま」

女上司(彼がミスをしなくなったのは、私が“あれ”を言ってから……)

女上司(これってどういうことなの!?)

35: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:16:18.596 ID:f8vkI02u0
女上司「今度の飲み会、君にセッティング任せていい?」

男「かまいませんよ」

新人「え、それって僕の仕事じゃ……」

女上司「いいのいいの」

男「やらせて下さい」

女上司「じゃ、よろしくね」

女上司(今の時期、いい店を見つけるのは難しい……悪いけどミスってもらうからね)

36: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:19:07.880 ID:f8vkI02u0
同僚「カンパーイッ!」

同僚「お前こんないい店よく見つけたなー」

新人「ええ、安いしおいしいし……穴場ですよ!」

男「情報誌を必死になって探したからね」

アハハハハ…

女上司「……」

女上司(“必死”ってどういうことなのよ!)

37: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:22:13.189 ID:f8vkI02u0
女上司(……もう間違いない)

女上司(彼は私にキスされまいと、ミスしないよう頑張っている!)

女上司(こうなったら……)

女上司(意地でもキスしてやろうじゃないの! どんな手を使ってもね!)

女上司(さっそく今日彼が向かう得意先に電話を……)ピッポッパッ

中年『なんだね?』

40: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:25:19.591 ID:f8vkI02u0
女上司「今日そちらに部下が伺うんですけど」

中年『ああ、聞いてるよ。午後の一時からだったかな』

女上司「その時……彼を怒って欲しいんです」

中年『え、どういうこと?』

女上司「彼がなにをいっても、怒って、怒鳴って……打ち合わせを失敗にして欲しいんです」

中年『なるほど、調子に乗ってる部下にお灸をすえたいってところかな? いいだろう!』

女上司「ありがとうございます」

女上司(これで……彼は確実にミスをする!)

女上司(はっきりいって反則技だけど……悪く思わないでね)

[quads id=1]
41: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:28:05.138 ID:f8vkI02u0
男「それじゃ、今日打ち合わせあるんで出かけてきます」

女上司「うん、あの人怒ると怖いから、くれぐれも怒らせないようにね」

男「はい、気をつけます」

スタスタ…

バタン…

女上司(ふふっ、密約ができているとも知らないで……)

42: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:31:17.896 ID:f8vkI02u0
男「戻りました!」

女上司「打ち合わせはどうだった?」ワクワク

男「はい、バッチリでしたよ!」

女上司「え!?」

男「先方もノリノリで、いい話がいくつも決まっちゃいました!」

女上司「……ウソついてないよね?」

男「ウソの報告してどうするんです。すぐバレるじゃないですか」

女上司(なんで!? どういうこと!?)

44: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:34:22.776 ID:f8vkI02u0
女上司「もしもしィ!」

中年『ああ、君かね』

女上司「約束が違うじゃないですか! どういうことですか!?」

中年『あ、いや、彼の口調、たたずまい、話す内容、お茶の飲み方、全てにおいて完璧だったから……』

中年『怒るスキがなかったんだよ……』

女上司「……!」

中年『いやー、すまんね。しかし、素晴らしい部下を持ててよかったじゃないか』

女上司「ったく、使えねェ!!!」

中年『ご、ごめんなさいっ!』

47: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:37:20.140 ID:f8vkI02u0
女上司「ハァ……」

女上司(すっかりミスの常連から、ミスター・パーフェクトになっちゃって……)

女上司(なにこれ? そんなに私にキスされたくないわけ?)

女上司(ショックすぎる……)ハァ…

男「課長、どうしました?」

女上司「えっ……いえ、あの……」

男「悩みがあるなら聞きますよ。今夜、バーにでも行きません?」

女上司(悔しいけど、悩める女への対応も完璧だわ)

[quads id=1]
50: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:40:29.013 ID:f8vkI02u0
男「どうぞ、俺のオススメカクテルです」

女上司「ありがとう」

女上司(甘くておいしい。カクテルのチョイスもミスってない……)

男「で、悩みがあるなら聞かせて下さいよ」

女上司「……どうして?」

男「え」

女上司「どうしてそんな完璧な部下になっちゃったの?」

女上司「どうしてミスしてくれないのぉ!!!」

54: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:43:53.511 ID:f8vkI02u0
男「なにいってるんです。ミスをしないことのどこが悪いんですか?」

女上司「なにも悪くない。でも……でも!」

女上司「おかげで私は君に未だにキスできないでいる!」

男「!」

女上司「君がミスをしなくなったのは、私がミスするたびにキスするねっていった時からだった」

女上司「これって私にキスされたくないから、必死に頑張ってるってことだよね?」

女上司「ねえ、そんなに私にキスされるのは嫌? 嫌ならはっきりといって!」

男「……」

57: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:46:36.565 ID:f8vkI02u0
男「やだなぁ、逆ですよ」

女上司「逆?」

男「あなたからのキス……俺にとっては願ってもない話です。喉から手が出るほど欲しい」

男「だからこそ……それを“ミスをしたから”なんて形で受け取りたくはなかった」

男「だから俺は……必死で努力したんです」

男「絶対ミスをしないようにと……ミスしない部下になろうと……」

女上司「ホント……?」

男「ええ、ホントです」

女上司「よかったぁ……」グスッ

60: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:49:41.547 ID:f8vkI02u0
女上司「私、てっきり君がそんなに私のことを嫌いなのかと……」

男「そんなわけないじゃないですか!」

男「あなたのことは、入社した時から憧れてましたよ!」

女上司「ありがとう。褒め言葉までミスがないんだから」

男「あ、だけど……どうやら俺は一回キスをしてもらわなきゃならないみたいですね」

女上司「へ? なんで?」

男「だって……“課長の女心を読み取れなかった”というミスを犯してしまったのですから……」

女上司「……」

63: 名無しさん。 2021/03/20(土) 20:52:21.213 ID:f8vkI02u0
女上司「いや……キスは二回ね」

男「二回? どうしてです?」

女上司「だって……今の台詞は流石にくさすぎるもん」

男「す、すみませぇん!」

おわり

8 COMMENTS

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です