先に結論から言うと、俺は今何もかも失って完全にぼっちだ
話は3、4年前、もうすぐ高3にあがろうとする春休みのことだ。
クソみたいな回転寿司屋のバイトが終わり、良い具合にテンションが上がった俺は、ふと思った。
あ、うまい棒食いたい…
引用元:https://hayabusa3.5ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1328537904/
大体100本くらいか。
若気の至りと言うやつだろうか、当然ながら食いきれなかった。
バイト明けのテンションおそろしい。
しかし捨てるのも忍びない、かといってもらってくれる友達もいないし…
その時、まさに天啓とでもいうのだろうか、あるひとつのことが思い浮かんだ。
そ う だ 配 ろ う
この時点では誰も気づいていないのであった
思い立ったがハピィデイ、翌日俺は地元のアニメイトの前に立っていた。
…手には、うまい棒がぎゅうぎゅうに押し込められた紙袋を持って。
あ、ちなみにこの内容はスレバレが怖いので8実2嘘で書いてます。
大筋は本当なのであしからず。
うまい棒買占め大作戦に参加して人生変えようぜ!!
うまい棒を高らかに掲げながら、自分史上最高の笑顔で
「うまい棒どうぞ」
キモピザがアニメイトに入ろうとするキモオタにうまい棒を渡そうとする。
シュールだ、滑稽だ…
こんな怪しい奴から食い物なんか、当然誰だって貰わない。俺だって貰わない。
それでも俺はブヒブヒ言いながら、めげずに声をかけ続けた。
なんか想像したらワロタ
でも見ず知らずの人間からうまい棒を貰っちゃうような奇特な人はいるもんで、そんな人が30分に1回のペースで現れた。
そんなこんなで2時間くらいたったころ、ふいに後ろから声をかけられた。
「安価ですか?」
誰でもそう思うわ、そんなんみたらw
振り返るとそこには、自分(175せんち)より若干背が高めの、メガネにひげ面の青年が立っていた。
年の頃は24,5といったところか。
高2の夏休み明けに2ちゃんねる(vip)を始めてから半年、はじめてリアルで2ちゃんねらーに遭遇した。
その時の自分の喜びようは言うまでもなく、
「あwwwwはいwwwwwそうですwwドゥヒュヒヒwwwwwwwwデュクシwwwwwwwwデュクシwwwwww」
みたいな返事をしていた。
2ちゃんねるとは何の関係もないのに…
そのひげ面の人は山さん(仮名)としておこう。
イケメンというわけではないが優しい感じの、まさに好青年といったところ。
そんなこんなで、気付けば二人でうまい棒を配ってた。
配りながら、とは言っても貰ってくれる人はほとんど居ないので二人でうまい棒を高らかに掲げながら、お互い自己紹介をした。
その中で、山さんはバカげたことが大好きな生粋の2ちゃんねらーで、近所の大学に通う学生さんだということがわかった。
酉つけた。
んで、うまい棒配りにも飽きてきたころ。
今度は、20代半ばくらいの二人組に話しかけられた。
一人はめちゃくちゃ細くてすんげーおしゃれな優男、もう一人は、ばっちり日焼けしたちょっとチャラそうなやつ。
俺と山さんは気付いてなかったが、ちょっと前から二人のことを見ていたらしい。
「人間観察」
だと答えた。
聞くならく、アニメイト前で良くこうやって人間観察をしているらしい。
にしても、リアルで人間観察なんて単語を使う人がいるんだということに驚いた。
要は優男とチャラ男、二人して暇人なんだと。
ちなみに優男とはこの後結構長い付き合いになります。
んで、気付いたら4人でうまい棒を高らかに掲げていた。
ぽかぽか陽気の3月の昼下がり。
それはそれは珍妙な出会いだった。
んでその後も雑談しながらうまい棒を配ってた。
三人市虎ってやつなのか(意味違う)、一人の時より格段にうまい棒を貰ってくれる人が増えた。
んで夕方になるころには大体配り終わったんだ。
そんでそろそろお開きにしようかというとき、まさかのアドレス交換(笑)をすることになった。
うはっwwwwwwwwww俺テラリア充wwwwwwwwww
というか見ず知らずの人とアドレスを交換するなんてこれが初めてだったから内心超ドキドキした。
んで三人とも滞りなく交換が終わり、最後に山さんに、最近下火気味な、某有名SNSをやっているかと訊かれた。
俺も登録だけはしていたのでそれぞれフレンド申請して、その日は解散した。
ちなみにスレタイ詐欺なんですがうまい棒を配っていたら人生変わったというか、実質このSNSサイトのせいで人生変わったようなもんなんだが、それはまだまだ先のお話。
ちなみに、次にうまい棒を配るのは約半年後のことです。なのでうまい棒の話はちょっと横に置いといて。
今度はそのSNSサイトの話に移ります。
それを契機に、俺はそのSNSサイトをちょくちょく覗くようになった。
とはいってもまだ中毒というわけでもなく、まあたまに思い出しては週に2、3回インするくらいのレベルね。
そんなある日、唐突に見知らぬ女性からメッセがきた。
つ、釣られないクマー(AA略
とか思いながらその人のプロフを見ると、自分の高校のすぐ近くの学校に通う同学年だった。
当時俺が自分の自己紹介欄に2ちゃんねらーだかvipperだか書いてて、それで物珍しくてメッセを送ったらしい。
当然彼女も2ちゃんねらーかつ重度のvipperだった。
僕にはとてもできない
彼女は音楽、とりわけ洋楽・ロックが大好きらしく、プロフの好きなアーティスト欄には、ネタじゃなく俺の知っているアーティストが一人も居なかった…
欄の9割がたはアルファベットで埋め尽くされていたことは覚えている。
それで、学校も美術・音楽系のコースっていうか科に通っているらしかった。
正直、ネット(とりわけ2ちゃんねる)を始めたてで何でも知った気になっていた自分にとって、衝撃だった。
自分が如何に井の中の蛙だったかということを思い知らされた。
メールの内容も知的でユーモアがあり、なおかつ同年代で自分以外に誰も知らないであろうと思っていたエロゲ(ギャルゲ化もされた奴)のファンだと知り、俺は本当に浮かれていた。
たまに書く日記も良い意味で凄く、洞察に優れ、文章も読み易く、まかり間違っても高3の書く、書けるような内容ではないなと思った。
長え
面白かった!
小田さんみてくれてたらいいな(´゚ω゚`)