うまい面子に、重度のバンギャでメンヘラの篠崎って奴がいたんだけど、そいつとくっついた。
というか篠崎が小倉さんに告白し、小倉さんがおっけーしたらしい。
心で泣いたね、俺は。
その話は、いつものようにアニメイト前でだべっているとき、篠崎本人の口から聴いた。
俺は、嗅いでいた媚薬を取り落としそうになった。
ちなみに媚薬は木の根っこの匂いがした。
その時小倉さんは既に彼氏と別れていたのかな、ようわからん。
ともかく、非常に衝撃的だった。
頑張れよ、とだけ言っといた。
ちなみにこの時の俺は、スーツがデフォになっていた。
どうでもいいか。
そうそう、この頃になるとちょっとだけ、ほんのちょっとだけ気持ちに余裕が出てうまい面子とも遊べるようになっていたんだ。
ただ、中西さんとはまともに話せなかったんだよな…
んで相変わらず学校には通ってなかったんだが、ここで問題が起きる
休みすぎて出席日数が足りなくなりそう…
俺の通っていた学校はちょっと特殊で、一応全日制なんだが制服がなく教科も単位制だった。
つまり普通の高校より大学のシステムに近いんだ。
選択科目は別に落としても問題ないんだが、必修科目である体育の出席日数が非常に危うくなっていた。
それを落としたら卒業できない=内定もパァ=東京行けない。
俺は久々に必死になった。
必死に頼み込んで補修を受けさせてもらい、なんとか単位もゲット。
めでたく卒業が確定。2月からはほぼ自由登校だったので、ひたすらバイトに明け暮れていた。
というかバイト先(回転寿司屋)の店長に奴隷のように働かされていた。
仕事が終わったら有無を言わさず職場でキャッチボールや麻雀やプロレスをさせられた。
パワハラだよね、これ…
まあいいや。
んで2月も終わりに差し掛かった頃、事態は急を告げる。
というのも、どうにも俺は多分にヤンデレ気質があるらしく、相手を好きになって意識しはじめた途端にヤンデレ化してしまうらしかった。
メールを送り、すぐに返事がこないと追撃メールを送り、それも返ってこないと嫌われたと勘違いしてまたメールを送ってしまい以下略。
負の連鎖だった。
自分でもダメだってわかってはいるんだがね…
そんなある日、チビ助からメールがくる。
なんでも、同じ関東組の奴から告白されたんだと。
ちなみに、付き合っていることは周りに伏せていた。
チビ助が俺を捨てる訳はないだろうとタカをくくり、チビ助の人生なんだから自分で考えて決めなさい、なんてことを言ってしまった。
かっこつけたんだな…
>>260
ピザのくせにカッコつけて…
素直にならなきゃ
数日後、チビ助から電話がくる。
嫌な予感というか、半ばある種の確信めいたものを抱き、電話に出る。
チビ助の声色はいつになく硬かった。
俺は悟った。
案の定、チビ助はその男からの告白を受けるそうだった。
受けるかどうかは自分で決めろ、俺はそれに従う、なんてかっこいいことを言っていたのに、醜く食い下がる俺。
そしたらチビ助は耐えきれなくなったのか、重い口を上げた。
曰く、正直ヤンデレに耐えられなくなった、俺の愛は重すぎる、関東組の奴に告白されようがされまいが、どのみち俺とは別れるつもりだったと。
そんなことをつらつらと語られた。
もう完全にダメだと悟ったとき、俺も首を縦に振った。
好きな人をふらっと来たうまい面子にかっさらわれるということを2連続で体験した俺は、それこそ屍のような状態だった。
全てを怨んだ。
自分で蒔いた種とはいえ、今回ばかりはさすがにノックアウトされた。
相当にへこんだ。
けど、地元のうまい面子とは変わらず仲良くしていた。
なんなんだ俺は。
そして3月1日、いよいよ卒業式を迎える。
俺は前日からvipでサザエさんのSSスレを立て、徹夜で物語を紡いでいた。
寝ずに迎えた卒業式。
正直、内容は全く覚えていない。
前年度生徒会長が卒業生代表で読むはずだった答辞は、当然メンヘラな不登校児に読ませるわけにもいかず、壇上では見知った女が何かを喋っていた。
気付けば卒業式も終了。
思い思いに別れの挨拶を済ませる同級生を尻目に、俺は小倉さんたちの通う学校を目指していた。
卒業式自体が終わるのは一緒でも、その後友人たちと何も話さずに学校を出た俺は、校門の前で待ちぼうけをくらっていた。
リア充すぎんだよあいつらは…
待つこと二時間弱。
やっと小倉さんや中西さんたちが出てきた。
互いにお祝いの言葉を述べる。
ちょっとだけ奴らの目が赤かった気がしたのは、寝てない俺の幻覚か。
その後、奴らはクラス会?だかに行くことがわかった。
くそリア充が…
そこで奴らとお別れした俺は、全ての始まりの場所、アニメイト前へと向かった。
そこには、卒業式とは関係のない優男や山さん・ふじこたちがいた。
ちょっとだけ感動。
その後、久々にうまい某を配りゲーセンなんかに行って飯を食って帰宅。
あ、サザエさんのSSはちゃんと完結させました。
これで心残りは無くなり、あとは東京に旅立つまでの日数をかぞえるばかりと相成りました。
初めてうまい某を配ったあの日から、ちょうど1年。
本格的に配り始めた9月からは、約半年。
たったの半年だってことが、未だに信じられないんだよね。
数年間はあったような気がする。
いやまあその短期間で2人にフラれたわけだけど、それを差し引いても余裕でお釣りのくるぐらい充実してたんだよね。
こんな経験は、これから数十年続くであろう俺の人生の中で、絶対無いだろうと思う。
それほどに充実していた。
それから東京に行くまでの約2週間の話でもしようか。
バイトを辞めてからの2週間、俺は小倉さんと遊びまくってた。
そんなある日、地元の若者向けの雑誌に、とあるラブホの広告が出ていた。
『今ならご利用のお客様にたこ焼きサービス中♪』
そんな誰得だよってサービスが無駄にツボに入り、二人とも
「うはっwwwwwwwwwwたこ焼き食いに行こうずwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
ってテンションでそのラブホへ向かった。
ちなみに俺は人生初ラブホ。
コンビニで酒を買い(もう時効だよねてへぺろ)、とりあえずフードを頼みまくる。
あ、この時小倉さんは、さっきの篠崎ってバンギャとは自然消滅?してたみたい。
二人とも良い感じに酔っぱらい、気付けば二人でベッドへ。
二人ともかけ布団をすっぽりとかぶり、いろんな話をした。
心臓高鳴りすぎバロッシュwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ていうかなんでこんなに良い香りがするんだよwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
同じ人間かよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
みたいな感じで、会話そっちのけだったのは内緒。
そらそうだ。
今までおにゃのこと手も繋いだ事のないような童貞だ。
ちょっと抱き締めてみる。
良い香りがもっと強くなった。
すんげー華奢でちんまくて、このまま強く抱き締めたら折れるんじゃないかってくらいだった。
流れで胸をちょっとだけ触ってみたら、トキ兄さんのような華麗な柔の動きでかわされた。
あいつやりよる…
小倉さんの門限が近づいてきたので、そんなこんなで結局何もえっちいことはせずにそのまま解散。
俺が童貞でチキン故に手が出せないてわかってたから、一緒にラブホに行ったのでしょうか。
んでそのラブホは帰る時に各部屋で料金を精算する方式なんだけど、妙に手慣れた手つきでお金を払う小倉さんを見て、結構へこんだ。
長え
面白かった!
小田さんみてくれてたらいいな(´゚ω゚`)